弁理士は理系の資格というイメージが有り、実際、理系の人が多い資格です。
弁理士試験統計によれば、弁理士試験合格者のうち約8割が理工系の出身者です。
一方で、文系出身の方で弁理士になろうかと考えている人も一定いるのではないでしょうか?
ただ、理系がメインの弁理士ですので、がんばって弁理士になったところで文系出身者がやっていけるか不安に思うかもしれません。
しかし、弁理士の仕事では理系的な知識がなくてもこなせるものがありますし、実際に文系出身で活躍している弁理士も多くいます。
この記事では、文系弁理士の仕事や就職事情について解説します。
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Contents
文系弁理士の需要がある業務
一般的に、理系が多い弁理士ですが、業務によっては文系弁理士が多く活躍しているものもあります。
以下に、文系弁理士の需要がある仕事を具体的に挙げます。
文系弁理士の需要がある仕事
- 商標や意匠関連の業務
- 外国出願業務
- ビジネスモデル特許等の業務
- 知財契約やライセンス業務
商標や意匠関連の業務
弁理士が扱う業務は、大きく
- 特許
- 商標・意匠
の2つに分かれます。
このうち、特許関連の業務は、発明を理解するための理系のバックグラウンドを要求されます。
そのため、主に理系弁理士が扱う場合が多く、文系弁理士は少ないのが実情です。
一方で、商標や意匠については、文系弁理士が専門でやる場合が多いです。
例えば、商標の仕事としては、
- 商標登録出願のための願書を作成する
- 先行商標調査を行ってクライアントに報告する
- クライアントの名称の使用が商標権侵害に当たるかを鑑定する
などがあります。
ただ、意匠や商標は、理系弁理士でも扱うことができますし、弁護士が参入可能な業務でもあるので、競争が厳しいと言えます。
外国出願業務
文系は一般的に英語などの語学力に秀でいる方が多いので、外国出願業務などの語学力が必要となる業務のニーズがあります。
例えば、特許事務所においては、
- 外国出願のための翻訳や出願原稿チェック
- 外国特許庁から受領した拒絶理由通知の対応
- 諸外国の現地弁護士(弁理士)との連絡
などがあります。
近年、日本企業は、特許や商標などについて、外国出願を行うケースが増えています。
こういった背景があるので、語学力のある文系弁理士は重宝されるでしょう。
ビジネスモデル特許等の業務
一般的には、文系弁理士が特許業務を扱うのは難しいと言われています。
しかし、技術分野によっては文系弁理士であっても特許の仕事をやることも可能です。
例えば、近年出願が活発になっているビジネスモデル関係の発明であれば、特に技術的な知識がなくても理解可能なものです。
もちろん、こういった発明を扱うために自学自習が欠かせませんが、本人のやる気次第で、文系出身でもどんどん仕事の幅を広げることができると言えます。
知財契約やライセンス業務
企業の知的財産部門では、知財関係の契約書の作成や知財のライセンシング業務などがあります。
こういった業務は、民法などの法律の知識が必要となるため、法律に強い文系弁理士の需要があります。
文系弁理士の就職先と年収事情は?
では、実際のところ、文系弁理士の就職や年収はどのようになっているのでしょうか?
以下、文系弁理士の就職事情と年収相場についてご紹介します。
文系弁理士の就職事情
特許事務所・企業のいずれにおいても、文系弁理士が主に扱う商標・意匠関連業務は、特許業務と比較するとボリュームが少ない傾向にあります。
そのため、就職においては、理系出身の弁理士と比較すると、文系弁理士は若干不利になる傾向は否めません。
ただし、上述したような文系弁理士の需要があることは間違いなく、こういったニーズに照らしていかに自らの強みをアピールできるかになります。
弁理士の転職における成功のポイントを以下の記事にまとめていますので、併せてご参照ください。
-
弁理士の転職・就職を成功させる5つのポイント
続きを見る
文系弁理士の年収
ただ、特許事務所において、商標系弁理士の年収相場は、特許を扱う弁理士よりも低い傾向にあります。
特許事務所の一般的な勤務弁理士の年収は600〜800万円ですが、商標系の弁理士だと100万円くらい給与水準が低くなるイメージです。
なお、特許事務所の弁理士の年収については、下記の記事で詳しく解説しています。
-
弁理士の年収の現実は?大手特許事務所などの相場を紹介します
続きを見る
まとめ
以上、文系弁理士の需要について解説しました。
まとめると以下の通りです。
- 文系弁理士は、主に商標・意匠関連業務や外国出願業務を扱う
- 就職は理系弁理士に比べると若干不利なので、しっかりしたアピールが必要
- 年収も理系に比べると若干低い
このように、弁理士においては、文系出身であることが不利に働く可能性はあります。
ただし、これはあくまで平均として見たときの話です。
個々人の実力次第では、理系弁理士を超える活躍をすることも十分可能です。
結局のところ、理系・文系に関係なく、キャリア形成を意識して行い、ニーズを捉えた弁理士が活躍しています。
なお、特許事務所への転職活動をするのであれば、リーガルジョブボード(LEGAL JOB BOARD)がおすすめです。
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また、その他の弁理士の転職における成功のポイントを以下の記事にまとめていますので、併せてご参照ください。
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